希釈方程式: C1V1 = C2V2
希釈について理解する
希釈とは、溶媒を追加することで溶液の濃度を下げるプロセスです。希釈方程式C₁V₁ = C₂V₂は、初期濃度と最終濃度、そして体積の関係を表します。変数:
- C₁: 初期濃度(希釈前)
- V₁: 初期容量(原液の容量)
- C₂: 最終濃度(希釈後)
- V₂: 最終容量(希釈後の総容量)
一般的な用途
- 実験室準備: 原液から実用溶液を作る
- 連続希釈: 濃度を下げながら一連の溶液を作る
- 分析化学: 検量線用標準物質の準備
- 生物学的アッセイ: サンプルを最適な濃度範囲に希釈する
- 品質管理: 製造における溶液濃度の調整
計算例
例1: 1.0 M HCl が 10 mL あり、それを 0.1 M に希釈したいとします。最終的な容量はどれくらいでしょうか?与えられた値: C₁ = 1.0 M、V₁ = 10 mL、C₂ = 0.1 M
溶液:V₂ = (C₁ × V₁) / C₂ = (1.0 M × 10 mL) / 0.1 M = 100 mL
例2: 2.0 Mストックから0.5 M NaCl 250 mLが必要です。ストック溶液はどれくらい必要ですか?
与えられた値: C₁ = 2.0 M、C₂ = 0.5 M、V₂ = 250 mL
溶液:V₁ = (C₂ × V₂) / C₁ = (0.5 M × 250 mL) / 2.0 M = 62.5 mL
重要な注意事項
- 必ず原液を溶媒に加え、その逆はしないでください。
- 希釈式は理想的な混合(混合時に体積が変化しない)を前提としています。
- 正確な作業には、メスフラスコとピペットを使用してください。
- 体積測定における温度の影響を考慮する
- 希釈液では最終濃度は常に初期濃度より低くなります